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  • 原作・監督 ふくだももこ
  • 脚本 向井康介
  • 撮影 渡邊雅紀
  • 編集 宮島竜治
  • 音楽 池永正二
  • 企画 佐々木史朗
  • 挿入歌 NITRODAY
  • コンセプトイラスト

原作・監督 ふくだももこ

1991年生まれ、大阪府出身。2015年、若手映画作家育成プロジェクト(ndjc)に選出され、短編映画『父の結婚』を監督、脚本。2016年、小説「えん」がすばる文学賞を受賞し小説家デビュー。2017年、小説「ブルーハーツを聴いた夜、君とキスしてさようなら」を発表。2019年、山戸結希企画・プロデュースのオムニバス映画『21世紀の女の子』で「セフレとセックスレス」を監督。また、『父の結婚』を自らリメイクした『おいしい家族』で長編監督デビュー。TVドラマ、舞台演出など幅広い分野に活動を拡げている。

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「君が世界のはじまり」のもとになった小説「えん」と「ブルーハーツを聴いた夜、君とキスしてさようなら」は、私にとって、どうしようもなく特別な物語だ。
“青春”という箱の中に入れられるのを嫌悪していたあの頃の、胸を突き抜けて飛び出しそうなエネルギーが、すべての登場人物に詰まっている。この映画が、どこへも行けない、何にもなれない、そんな風に思っている誰かの、はじまりのきっかけになればいいと願っています。
私が書いた、ゴツゴツトゲトゲした岩のような小説を切り取り、石にして世に出してくれた人がいて、手に持てるよう丁寧に削ってくれた向井康介さんの脚本があって、一緒に磨いてくれた素晴らしいスタッフと、松本穂香をはじめとする、才能ある俳優たちがいる。すべての人の力を合わせて「君が世界のはじまり」は、誰も見たことのない、燦然と輝くたったひとつの宝石になった。どうかこのきらめきが、あなたの心を照らしますように。

脚本 向井康介

1977年生まれ、徳島県出身。大阪芸術大学芸術学部映像学科卒業。脚本を手掛けた作品は、『リンダ リンダ リンダ』(05)、『マイ・バック・ページ』(11)、『ふがいない僕は空を見た』(12)、『もらとりあむタマ子』(13)、『陽だまりの彼女』(13)、『聖の青春』(16)、『愚行録』(17)など多数。2018年、初の長編小説となる「猫は笑ってくれない」を発表。

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40歳を越えて、もう青春映画を書くことはないと決めていた矢先に、佐々木史朗さんとの出会いがあり、“ふくだももこ”という若い作家の短編小説を知りました。二十代の書く文章に自分はもうついていけないだろうと思っていたのに、驚くほど心の中に入ってくる。なぜなのだろう? そんな疑問から、僕の中でこの企画は始まりました。
「ふくだ、君が晩年になって、人が作品を振り返ったときに『ふくだももこの初期の代表作と言ったらこれしかないよね』とみんなが肯くような映画にしよう」
何度目かの打ち合わせのあと、居酒屋で僕はふくだにそう言ったのを覚えています。とても小さな物語だけれど、この映画が生まれる一助を担ったひとりとして、本当にそんなふうに語り継がれるような作品になってくれたら嬉しいです。

撮影 渡邊雅紀

1993年生まれ、東京都出身。音楽×映画の祭典MOOSIC LAB 2017にて準グランプリ等3冠に輝いた青春ドラマ『なっちゃんはまだ新宿』(17)、第11回田辺・弁慶映画祭グランプリ、PFFアワード2017日活賞および映画ファン賞に輝いた青春SF群像劇『赤色彗星倶楽部』(18)の撮影・編集を担当。本作が長編商業映画デビューとなる。

編集 宮島竜治

1967年生まれ、神奈川県出身。『スウィングガールズ』(05)、『ALWAYS 三丁目の夕日』(06)、『永遠の0』(14)で日本アカデミー賞最優秀編集賞受賞。矢口史靖監督作品、山崎貴監督作品の他、『ゆれる』(06)と『永い言い訳』(16)など西川美和監督作品、『ふがいない僕は空を見た』(12)と『ロマンスドール』(19)などタナダユキ監督作品など数多くの作品の編集を務める。

音楽 池永正二

1976年生まれ、大阪府出身。大阪芸術大学芸術学部映像学科卒業。叙情派エレクトロ・ダブ・バンド「あらかじめ決められた恋人たちへ」のトラックメーカー。
『もらとりあむタマ子』(13)、『味園ユニバース』(15)、『モヒカン故郷に帰る』(16)、『武曲 MUKOKU』(17)など劇映画の他、「宮本から君へ」(18)などTVドラマにも活動の幅を拡げている。

企画 佐々木史朗

1939年生まれ、山口県出身。1979年、日本アート・シアター・ギルド (ATG)社長に就任。1993年、プロデュース事務所「オフィス・シロウズ」を設立。橋浦方人、大森一樹、長崎俊一、森田芳光、井筒和幸、根岸吉太郎、大林宣彦、中江裕司、李相日、沖田修一らを見出し、多数の作品をプロデュースした。2004年に日本アカデミー賞協会特別賞、2019年に文化庁映画賞(映画功労部門)を受賞。2018年まで理事長を務めた日本映画大学で、ふくだももこと出会う。

挿入歌

小室ぺいがボーカル、ギターを務めるロックバンドNITRODAYが、真夜中のバンドシーンの演奏を担当。オリジナルアレンジの「人にやさしく」が、やり場のない感情を爆発させる5人の咆哮に力強く寄り添う。

NITRODAY

小室ぺい(ボーカル・ギター)、岩片ロクロー(ドラムス)、やぎひろみ(ギター)、松島早紀(ベース)によるオルタナティブ・ロックバンド。2016年、ロッキング・オン主催「RO JACK」バンド・アーティストオーディションで優勝。2017年、「青年ナイフep」でデビュー。「VIVA LA ROCK 2019」など国内有数のロックフェスに出演する他、2019年には初のワンマンツアーを成功させ、今最も注目されるアーティスト。最新ミニアルバム「少年たちの予感」が発売中。

コンセプトイラスト

イラストレーター、映像作家として活躍し、女性を中心に感度の高い層から支持され、個展開催、漫画家デビューと様々なシーンで注目を集める気鋭のクリエイター大島智子。そんな彼女が映画と原作小説に惚れ込み、その危うく、熱っぽい世界観をコンセプトイラストに描き上げた。大島のイラストの中で登場人物たちが見せる表情は、物語の解釈をさらに幾重にも広げるだろう。

大島智子

2010年からイラストを元にしたGIFアニメをTumblr上に公開し始める。どこにでもいるような女の子の繊細さやアンニュイな雰囲気の絵が特徴的で、女性を中心に強い支持を集めている。泉まくらのアートワーク制作をはじめ、玉城ティナのグッズデザイン、最果タヒの詩や紗倉まなによる短編小説の挿絵も手掛ける。2017年初の作品集『Less than A4』を発売し、個展『パルコでもロイホでもラブホでもいいよ』を開催。2018年にはCanCam.jpにて連載した漫画『セッちゃん』を小学館より発売。

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